LOVE UNLIMITED


両瞼に、光を感じて。

ゆっくりと、瞳を開く。

「・・・・・・・」

窓から入る陽射しは、暖かく。

遠くからは、鳥達の囀りの声。

視線を窓から、右横へと移動させれば。

陶磁の様な肌に、長い睫の影を落として。

規則正しく呼吸をし、眠りの世界へと。

未だに旅立っている、愛しい女の姿。

陽射しを受けた、細い桃色の髪は。

身じろいだ瞬間、サラリと耳から毀れ落ちる。

昨晩――――オレ達は。

『雇い主兼保護者』と『従業員兼居候』の壁を壊し。

ただの『男』と『女』になった。

―――――純粋に。

コイツの気持ちと、オレの気持ちが一つになり。

お互いが、お互いの『熱』を求め合ったのだ。

華奢な身体のラインや、熱の篭った吐息・奏でられたソプラノが。

己の腕・手・耳・唇に、未だに残ってる。

自分の顔すぐ近くに、無防備な寝顔。

思わず、笑みが浮かぶ。

「・・・・・・」

顔に掛かる、髪を直してやろうと。

自由の利く左手を、白い頬に近づけた。

髪に触れようと、しただけなのに。

――――手が、震え出す。

何一つ纏っていない、白く美しい肌を。

昨日はあんなに、触れる事が出来たのに。

「・・・・・・・」

触れようとして、目の前で眠る女が。

消えてしまわないだろうか?

全ては、虚像の世界で。

今見ている現実も、『嘘』だとしたら。

「―――――――」

震える手を、そっと頬に近づける。

瞬間―――掌に伝わる、暖かさ。

「・・・・う・・・・ん」

閉じられていた碧眼が、ゆっくりと開けられる。

「―――悪ィ。起こしたか?」

「・・・・ううん、大丈夫」

そう言って、右手で瞼を擦り。

顔を上げて恥ずかしそうに、微笑んだ。

「おはよ、銀ちゃん」

「――――――――」

「わっ?」

思わず左腕で、身体を引き寄せて力強く抱き締めた。

両腕から伝わる、神楽の体温。

胸の内から、『愛しい』感情が。

切りが無い程に、溢れ出てくる。

オレの背中に、戸惑う様にして神楽の腕が回り。

胸板に顔を摺り寄せ、一言呟いた。

「―――――幸せアル」

なあ、神楽。

お前がこうやって、腕の中にいてくれるだけで。

隣にいてその笑顔を、見せてくれるだけで。

お互いの気持ちを、こうして確認し合えるだけで。

「・・・・ああ」

オレは多分、お前よりも。

『幸せ』ってヤツを、感じてるよ。






※すみません、先に謝ります。
管理人の頭の中、相当湧いております。←救い様が無い程に
・掲載しておいて、何ですが。とても
恥ずかしい気持ちになるのは、何故だ!?
銀さんや神楽ちゃんのキャラがキャラじゃないのは、もう十分理解してるんですけど。
あれかなあ・きっと。銀神飢餓状態なんだな、多分。←その理由は、ブログにて掲載しております。
この様な駄文に目を通して下さり、真に有難うございました。

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