お江戸中、混乱に陥れた渦中の人物達は。
未だに拘束出来ず。
『お江戸警察』と『真選組』がタッグを組み。
それこそ――――藁をも掴む勢いで、捜索している。
・・・・のだが、これと言った有力な情報も得られない状態で。
『江戸城内に不審者』がいたと。
唯一の情報を先程、隊士達から受け。
『特別警察・真選組』副長事、オレ――――土方十四郎と。
「こりゃあ・・・・ひでェなァ」
局長の親衛隊であり、一番隊で切り込み隊長でもある――――沖田総悟と共に。
今――――瓦礫と化した、『江戸城』へと足を踏み入れている。
階段を昇る際に目にする、『死体』達。
総悟は両膝を折り、覗き込むと。
「急所を一発。こりゃあ苦しまずに逝けたろうなァ。
と変な感心をしながら、首を鳴らしている。
「相当腕の立つ奴だろうが――――幕府に歯向かう『逆賊』だ」
将軍茂茂公と、妹のそよ君は。
『異変』があったと同時に、重臣達と共に『緊急避難路』で城を脱出し。
―――――局長の近藤さんと。
警察庁長官・松平のとっつあんの下で、護衛を受けている。
屯所は今でも厳重体制を敷き、警戒は解いていない。
城内にいても聞こえて来る、人々の悲鳴と轟音。
監察の山崎を始め、各隊士達にはお江戸内をくまなく配備させているのだが。
「―――――今んところ、何の目星もねえ・・・・か」
今後どう動こうかと、思案し――――煙草を取り出し口に咥える。
こんな状況で煙草はどうなんだ?と、自問自答はしてみたものの。
やはり吸わずにはいられない、自分の身体に舌打ちしつつ。
いつまでも、座り込んでいる総悟に。
「おら、とっとと行くぞ」と、声を掛けた時だった。
――――――階下から、複数の足音と声が聞こえ。
オレと総悟は顔を見合わせた。
「――――仲間達からの、応答がありません!」
「逆賊に討たれたかもしれん!警戒を怠るな!」
「はっ!!」
・・・・・『お江戸警察』の同心共じゃねえか。
※この話で、初めてご登場。
土方さんと沖田さんです。
しばらくですが。
神楽ちゃん視点から、土方さん視点に切り替わります。
しかし土方さんと言い。
沖田さんと言い、上手に書けません。
多大にある素敵な二次小説を書く、管理人様達の様に
カッコよく書けたらなあ・・・・。