奴等はオレ達の存在に気付くと、近寄り。
「その制服―――――真選組か!?何故このような場所にいる!?」
・・・・何故って言われてもなあ。
「隊士達から城内に、『不審者』がいるとの報告を受けましてねェ?
ちょっくら捕らえようと――――――」
総悟が対応し、そう答えると。
「此処は我等が管轄。真選組には、退いてもらおうか」
牽制されたが、けろっとした態度で総悟は問い掛ける。
「―――――・・・・ひょっとして―――――犯人押さえるつもりで?」
「ひょっとしなくても!『逆賊』を取り押さえる事が、我々の使命だ!」
別にコイツに悪気があった訳ではない。
『警察』と違って常日頃から、『闘い』に面している
この犯人がどんなに『危険』な奴かを、肌で感じる事が出来るのだ。
だから・・・・総悟が放った言葉も、あながち間違っちゃいない。
「やめておきなせェ。命無駄に晒すつもりですかィ?」
―――――真選組内の随一である、最強の剣使いが。
『相当な手練』だと、認めたんだ。
『生死の覚悟』を出来ていない奴等が、捕らえる事など到底無理な話だろう。
「――――――きっ・・・さま!本官を侮辱するつもりか!」
顔色を肌色から赤く変えて、憤然とする警官に。
部下と思われる男達が、声を掛ける。
「――――――!階上に、反応があります!!」
「一人・・・・いえ、二人です!!」
手元に機械の様なモノを手にして、部下の2人は声を上げた。
「・・・・・無駄に時間を割いてしまった。―――――――行くぞ!!」
「はっ!!」
上官らしき男はオレ達を一瞥し、階段を昇り始める。
慌ててそれに続く、残りの部下達。
その後ろ姿を見ながら、総悟は溜息をついて。
「――――――人の忠告は、聞いた方が身の為ってもんなのに」
「・・・・・・・オレ達も、行くぞ」
総悟を促して、階段を昇る。
「土方さん――――――。もし犯人と対峙する事があったら――――」
冷めた笑みを浮かべ、確認を取るコイツに。
「分かってる。お前の邪魔はしねえよ」と、答えてやった・・・・が。
「違いますよ。副長としての、お役目。見事に果たして下せぇ。あんたが倒されたのを
確認してから、オレは次期副長として。近藤さんと共に、真選組を背負っていきまさァ」
「てんめ・・・・はなからそれが、目的か」