「――――土方さん。・・・・チャイナに見惚れてるんですかィ?」
―――――見惚れる?・・・・オレが?チャイナ娘に?
オレの様子を見た総悟が。
クックックと口元を歪め、喉元で笑う。
「図星って、感じですねェ?意表を突かれたって顔してらァ」
笑う度に振動が、肋骨に響くのだろう――――「ってて・・・」と声を上げる。
「・・・・くだらねえ事言ってるんじゃねえよ。
まあ・・・・それだけ元気がありゃあ、傷の心配もいらねえな」
紫煙を吐き出し――――万事屋と、チャイナ娘の闘いに視線を移す。
『見惚れる』・・・・か。
ひょっとしたら、そうなのかも知れない。
「―――――視力」
ふと・・・・総悟が、呟く。
「あ?」
「視力が下がったのかねィ・・・・チャイナが『綺麗』に見えるんでさァ。
夥しい返り血を浴びて、尋常じゃない程の『殺気』を迸らせてる奴が。
そんな風に見えるなんて――――眼科、行った方が良いのかねェ?」
「お前・・・・前の健康診断、サボったもんな」
「オレはいつでも、健康優良児でィ」
・・・・・・ソウデスカ。
「土方さん」
再度呼ばれ「何だ?」と聞き返す。
「旦那と・・・・・チャイナ。どっちに軍配が上がるんでしょうねェ?」
先程の攻撃を受け、万事屋は左肩にダメ−ジを負い。
着流しの袖から流れる雫は、一滴・一滴と――――床に血だまりを作っていく。
深手では無いらしいが、出血量は酷い。
それを・・・・残忍な笑みを浮かべて、見つめるチャイナ娘。
――――――瞬間。
背中に、走った戦慄。
あんなにも、年齢相応の少女だった娘が。
こうも――――――変貌してしまうのか。
・・・・数秒、沈黙をした後。
「今の所チャイナ娘の方が、優勢だろうな」と、正直な見解を述べた。
※あと、もう少しで完結すると思います。
・・・・まだあるのかって、感じですが。
何卒、宜しくお願いします・・・・ORZ←ひたすら土下座。
『夜兎』の神楽ちゃんに、沖田さんが
「綺麗」と言ってる場面がありますが。
戦う姿を「純粋」に、見ての事です。
あえて場違いな台詞を、言わせてしまいました。
すみません。
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