・・・・それは、コッチの台詞だヨ。
こんなに酷い事をした私に、どうしてそこまで優しくなれるの?

銀ちゃん・・・・を。

殺して・・・・しまう・・・・ところ・・・・だったのに。

「おまっ・・何さらしてくれんだ!?
オレが―――――こんな事されて、喜ぶと思ってんのかよ!?」

この言葉に・・・思わずふっと笑みを浮かべる。

銀ちゃんを、手掛けてしまわない様に。

――――――己で、己を制した。

この判断は。
きっと、間違っていない。

「よろこ・・・・ぶ・・・・よろこばない・・・・の問題じゃ―――ない・・・・アル。
私が・・・・そうしたかった・・・・だけヨ」

あの時―――――私の脳裏に、響いた。

銀ちゃんの、『言葉』が。
『夜兎』から、『神楽』に。

・・・・戻してくれたんだヨ。

―――――有難う。

銀ちゃんは、この先。
この世界に、『必要』とされる人だから。

マダオで・・・・どうしようもない男だけど。
銀ちゃんの事をきっと、頼りにする人達がたくさんいるから。

だから―――――。






『大切な人達』を護る為に。







生きて。






・・・・ああ。視界がさっきより、暗くなって来た。

銀ちゃんの、顔―――――ぼやけてきてる。



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