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「・・・・・・・」

身体が・・・・痛い・・・・・・。

どうして・・・・・私・・・・こんな事に―――――?

閉じられていた瞼を、ゆっくり開けていく。

天井に掲げられた光が、私の2つの瞳を軽く刺激する。

「―――――――」

眩しさを感じ、一度瞳を閉じた。

「・・・・・気付いたか」

頭上から降り注がれる―――――この・・・・声。

「パピー・・・・?」

「まだ、横になっていろ。夜兎族は傷の塞がりが早いといえど、今回お前は傷を負い過ぎた」

―――――傷・・・・・?ああ・・・・・そうか。私――――背後から。

「―――――!」

我を忘れて横たえていた身体を、無理矢理起こす。

「そよちゃんは!?そよちゃんは!?どうなったアルカ!?」

「安心しろ。妹君は、無事だよ。茂茂公の許諾を得て、オレも今このお江戸城にいる」

事態をようやく飲み込めた私は、思わず安堵する。

あの場で気を失った私は、どうやらそのままお江戸城へ連れて来られたらしい。

「お前を病院へ、連れてっても良かったんだが・・・・いろいろと聞かれるのがやっかいっだったんでな。此処のご典医とやらに診て貰った。
1日2日、安静にしてれば次第に良くなるとよ」

――――――そうか。

「・・・・パピーが・・・・そよちゃんを、助けてくれたアルカ」

「ようやく暇が出来たから。久々にお前の顔を見ようと思って立ち寄ったら、万事屋に行ってもいねえし。
つうか、留守になってやがって。
今度は一階の『スナックお登勢』に顔を出したら。
あの馬鹿でかい犬が、いるじゃねえか。訳をスナックの経営者に聞いたら万事屋メンバーが、
茂茂公と妹君の護衛に『しんじゅく御苑』に行ってると聞いてよ。
んで、あの犬と一緒に目前まで来てみたら・・・・大変な事になってやがって驚愕したよ。お父さんは」

『万事屋』メンバーと聞いて、私はいても立ってもいられなくなり。

「銀ちゃんは!?銀ちゃんと新八は、無事だったのカ?」

私の態度に一瞬、両目を見開いたパピーだったが。

「・・・・あいつ等は無事だ。心配いらねえよ」

「・・・・・そう。良かったアル」

あの大騒動の中・・・・確かに銀ちゃんは、私の名を呼んでくれていたのだ。

日は過ぎても、耳の鼓膜にはちゃんと残っている。




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