「大した、格好だな。銀時」
長椅子に腰掛ける眼前の長髪男は、オレの姿を見るなりそう言った。
無意識に眉間に皺が寄るのを感じつつ、返答してやる。
「――――で?何しに来たんだよ?
満身創痍のオレを見て、からかいに来やがったのか?」
「オレが、そんな暇人に見えるか?」
「ああ。もんのすごおおおおく、見えマス。
何なら今すぐにでも、真選組の奴等呼んでやろうか?」
この言葉にヅラは、両目をスッと細め。
「そういう事を言っても良いのか?銀時。
お前にとっておきの情報源を、持って来てやったというのに」
台所に茶を用意していた新八が、ヅラの前に湯呑みを置くと話しに割って入って来る。
「――――とっておきの、情報源・・・・ですか?」
「攘夷志士達の情報を、甘く見て貰っては困る。お前達が敵対した『天愚党』の事だ」
ヅラは出されたばかりの茶を啜りながら、両目で「聞きたいか?」と問い掛けて来た。
オレは両肩を竦め、盛大な溜息をお見舞いする。
「・・・・話したいのは、そっちなんだろうが。勿体ぶらずに、話しやがれってんだ」
「以前リーダーが茂茂公の妹君を、街中で助けたのは知っているか?
これは失敬、知る訳が無かったな。今のお前には」
「いちいち、突っかかって来る野郎だな。喧嘩売ってんのか?コノヤロー」
「まっ・・・・まあまあ!銀さん!落ち着いて。
それって・・・・神楽ちゃんが、『万事屋』を辞めた後の話しって事なんですよね?」
「―――――ああ。妹君を拉致しようとした天人が、例の『天愚党』でな。
だがリーダーの突如の助けに、拉致は失敗した」
「以前のも合わせると、今回の『しんじゅく御苑』で二回目ですよね。
何故彼等は、そこまで・・・・そよ姫に固執したんでしょうか?」
新八が右手の親指と人差し指を当て、「う〜ん」と唸り始める。
その疑問に答える、逃げの小太郎。
「徳川家の、崩壊――――と。お江戸支配と言う浅はかな、野望の為だ」
「え!?崩壊って・・・・
今だって十分、天人達の方が幅を利かせてるじゃないですか」
「頭の悪い連中の、考えそうな事だ。
いくら『傀儡』と謳われている、『徳川家』でも。
いつまでもお江戸の中心地にあるのは、面白くない。
将軍家に成り代わり、自分達がお江戸を支配下に置きたい。
だったら徳川家を崩壊してしまえと言った、結論に落ち着いたんだろ?
手始めにそよ君を拉致って、其処から手を下していく手段だったんだろうが
・・・・今回は、相手が悪過ぎたな」
「・・・・神楽ちゃんの、お父さんですからね。ほぼ『天愚党』は全滅と聞いてますよ」
「・・・・リーダーなら。今お江戸城にいるぞ、銀時」
※すみません、オリジナル天人組織「天愚党」なんですが。
管理人自体、いい加減に設定したもので(汗)←おい。
どうぞ軽く、読み流してやって下さいませ。本当に申し訳ありません。
あくまでも、かませ犬的な存在なので。←本当に、いい加減。
この場を借りて、言い訳をさせて頂きましたm(_ _;)m
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