「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・」
室内に気まずい空気が、流れている。
禿げオヤジから強制的に、助け舟となる新八を買出しに出されてしまい。
定春は我関せずを決め込んだらしく、今では夢の中おり。
そして―――――オレは今、星海坊主と対面中。
お互い口を閉じたまま・・・・・言葉を発しようとはしない。
時計の秒針だけが、室内に響いていた。
・・・・・神楽について、ゆっくり話しをするって言っていたが。
一体、何を語ると言うのだろうか?
痺れを切らしたオレは、一度喉元を鳴らし――――意を決した。
「――――あのう・・・・」
「アイツ・・・・此処を、辞めたみてえだな?下のスナック経営者から、聞いたぜ」
話しを振ろうとした瞬間、遮る様に眼前の男が口を開く。
「・・・・・はあ、まあ」としか、返事をせざるを得ない。
「理由は、聞かねえ・・・・・が。嫌に寂しそうな、顔をしてたモンでな。娘の代わりにちょいと挨拶をしに来た――――」
―――――と、禿げオヤジが言った瞬間。
突如オレの右頬に、激痛が走った。
真正面に向いていた顔を、無理矢理な角度にされ首が軽快な音を鳴らす。
「い・・・・っ!痛てなあ!!何しやがんだ!急に!」
つうっ――――と、鼻から液体が、流れる感覚。
「うるせえ。神楽の胸の痛みを考えたら、てめえの受けた拳なんざ、軽いもんだ。
・・・・やっぱり4年前に、無理矢理にでも――――連れてくべきだったな。
神楽がてめえを、そしてこの『地球』を気に入ったと。てめえ等と一緒なら、自分自身を変えて行ける
・・・・そう信じて『万事屋』に居座ったてえのに。銀髪・・・・てめえは、神楽を追い出しやがった。
何故だ?オレが聞きてえのは、其処だ」
「―――――――」
「答えられねえのか?――――それとも、答えたくねえのか?」
鋭い両眼は、じっとオレの瞳を捕らえている。
まるで獲物を狩る、『はんたー』そのものの目で。
「なら・・・・質問を、変えるぜ?てめえは、神楽をどう思ってるんだ?」
―――――どう・・・・思ってるって。
「『ガキ』だった少女と、4年間・・・・一つ屋根の下で暮らした。それだけか?」
「――――――げえよ」
「ああ?」