―――――また新たな、快感が覆い被さる。
男は亀裂の頂点を責め立てながら、ゆっくりと秘部に指を侵入させたのだ。

「ああ―――――っ!!」

これまでに無い私の声が、室内に短く響く。
少し痛みもあったが、言葉に出来ない感覚に襲われていたのですぐに忘れた。

秘部を指で、優しく愛撫し始める。
――――内部を堪能するかの如く。
自由に動き回っては、新たな快感を齎した。

「――――――――!」

とある一箇所を集中的に、掻き回される。
息も絶え絶えになり、切れ切れに声だけが出て。

一本だけだった指が、もう一本加わり。
更に、内部の刺激を強めた。
指と舌の二重攻撃に、最早正気を保っていられない。

身体が・・・・・震える―――――。
頭が・・・・痺れる―――――。

「あっ・・・・ああっ!はっ―――――あっ・あっ・あうっ」

じんわりと湧き上がって来る、謎の『快感』に飲み込まれそう。
・・・・・こわ・・・・い。

「ぎ・・・・ん・・・・ちゃ――――」

―――――怖い・・・・ヨ。
私・・・・・どうなっちゃうアル・・・・?
さっきから震えが止まらない―――――助け・・・・・て。

でも銀ちゃんは、何も応えてくれず。
二重の攻撃を、早めただけ――――。

更に震えは止まらず、快感の感覚を狭める。
・・・・・ダメ・・・・だ・・・・・ヨ。

「おか―――――しく・・・・な・・・ちゃ」

視界が真っ白になるのを、感じ―――――。
両手でシーツを、強く握り締め。
私は全身を震わせて――――――胸を反らせ思い切り、孤を描いた。






「――――――ら」

・・・・・・・?

「―――――ぐら?」

・・・・・・銀・・・・ちゃ・・・・。

「神楽?」

視界がぼんやりしていたが、やがてはっきりして来る。
眉間に皺を寄せて、私の顔を覗き込んでいる銀髪の男。

「―――――大丈夫か?」

「わ・・・・・たし・・・・?」

「絶頂を迎えたと思ったら、放心してたから。焦ったぜ」

やれやれと言った態で、笑顔を浮かべながら。
私の頭を、優しく撫で始める。

「・・・・・・・・・・・」

―――――絶頂・・・・?
・・・・・あれ・・・・・が。
身体中が悲鳴を上げたと同時に、蕩ける様なあの感じ。

「まあ――――お初のお前には、刺激強過ぎたかね?」

「ところで」と、銀ちゃんは話題を変える。
「何?」と問い返すと。
気不味そうに、咳払いを一つして。

「・・・・・・続き――――しても、良いデスカ?」

・・・・続き・・・・って―――――あ。

姿勢を正し至らなそうに、トランクスに埋もれた己の下半身を隠しながら。
「お前が『こっち』に戻って来んの、待っててやったんだよ」と口を尖らせる。
私も身体を起こして、頭を軽く振った。

「一人だけ、気持ち良さそうにしやがって」

「そうさせたのは、銀ちゃんネ」

「―――――オレだって、もう『我慢の限界』なんですけど」

そう言うと銀ちゃんは、顔を私の耳元に近づけ。

『                 』

―――――途端に、顔から蒸気が発する。

「責任取ってくれるよね?かぐらちゅわあああ〜ん」

「か――――勝手にしろヨ!バカ!」

「は〜い。勝手にしまあ〜す♪」

返答しながら、再び顔を近づけて。
己の唇を、私に注いだ。



濃厚なキスが、再び繰り返される。
数分後・・・・音を立てて離れた唇は、一筋の糸を描いた。




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